クッロルシュアクへの航海

クッロルシュアクへの航海

北西グリーンランド最後の狩猟民に迫る旅

クッロルシュアクへの旅は、ポナンとグリーンランドの連携によって生まれた、まったく新しい氷上探検体験です。極地探検の専門家であり、SEDNAの共同設立者であるニコラ デュブレイユ氏がチームに加わり、孤立したクッロルシュアクの調査と地元イヌイットコミュニティとの交流を行いました。この冒険で彼らが発見したことについてご紹介します。

 

グリーンランドを知り尽くした探検家との共同プロジェクト

北極圏から北へ1,000キロ離れたクッロルシュアクの氷の海岸へ、3月に気温がマイナス40度にもなる中、旅することはまさに冒険です。ポナンの探検体験ディレクター、ホセ サリカ氏と副船長のマチュー ティンシグリララス氏がこの困難な旅に挑みましたが、極地探検家であり、元ポナン探検隊のリーダーでもあるニコラ デュブレイユ氏の知識と経験がなければ、成功することはできなかったでしょう。

デュブレイユ氏は長年、グリーンランド北西部のこの地の人々と強い絆を築いてきました。「Silarsuaq sikullu kisimi naagalavoq(唯一の主人は時間と氷だ)」これは、バフィン湾でイヌイットに氷海から救出された後、デュブレイユ氏が心に刻んだグリーンランドの諺です。

クッロルシュアク:グリーンランドの果てにある伝統的なイヌイットの村

・クッロルシュアクは、北緯74度以上にあるウペルナビク諸島の最北端の島です。年間平均気温は、9か月にわたって氷点下です。
・天候に左右されるため、飛行機でのアクセスは非常に限られています。
・住民の生活様式には、イヌイットの伝統が色濃く残っています。狩猟と漁業が生活の大部分を占め、犬ぞりが主な交通手段です。
・この村は、紀元前2千年紀に最初の住民が到着した、北極圏で最も古い居住地のひとつです。
・現在の集落は20世紀初頭に遡り、住民の祖先は西グリーンランドのさまざまな地域から移住してきました。

クッロルシュアクでイヌイット文化を体験

ウペルナビクからアピラトクを経由し、クッロルシュアクまで氷上を旅する壮大な旅を終えたポナンチームは、イヌイットの猟師たちに温かく迎えられました。ホセ、マチュー、ニコラは彼らとともに、ポナンの旅行者が体験できるような、いくつかの没入型アクティビティを考案し、試しました。

これらのアクティビティには、極地犬ぞりトレッキング、流氷上での一夜、野生生物観察、アイスダイビング、ドライスーツでのシュノーケリング、ハイキング、スノーシュー、伝統的なカヤック、そして地元の人々とのホームステイなどが含まれていました。これらひとつひとつが、イヌイットの人々の祖先の文化を深く感じ、壮大な氷河の風景と、心温まる出会いを体験できる機会となりました。

探検ディレクターのホセ・サリカ氏は言います。
「この旅を一言で表すなら、『イマカ』です。イヌイットは、この言葉を『もしかしたら』という意味で身振り手振りを交えて使います。それはつまり、『流れに身を任せ、自然の成り行きに任せよう』という意味です。彼らの立ち直る力と、ありのままを受け入れる精神は、彼らと関わったすべての人を深く変えます。そして、クッロルシュアクから戻った人は、以前とは全く違う自分になっているはずです。」

北西グリーンランド:雄大な景観

バフィン湾とその周辺の海岸線には、アザラシ、イッカク、クジラ、シロイルカ、ホッキョクグマなどの特別な野生生物が生息していますが、発見することは困難です。人々がグリーンランドを訪れる最大の理由は、流氷や氷山を含む壮大で美しい氷の世界、そしてそこで出会う素晴らしい地元の人々にあるのです。

この偵察ミッションに同行した写真家ジュリアン ファブロ氏は、美しい風景とクッロルシュアクの人々を写真に収めました。彼の写真からは、広大な極地の風景の中、チームを導いてくれたイヌイットの猟師たちとの特別な体験が感動的に伝わってきます。

ポナンチームのクッロルシュアクでのレポートをご覧ください。

紹介をした場所だけでなく、ポナンの地中海を巡るコースの一覧はこちらからご覧いただけます

ポナンでゆく北極コース一覧

[英語版サイト]北極コース一覧

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