南極の謎

南極の謎

地球の起源への旅

南極大陸は、地球の起源への旅をさせてくれる、いまだ多くの謎に包まれた場所です。南極探検は常に最も過酷な挑戦の一つであり、この大陸は冒険と科学の代名詞となっています。その壮大な自然の神秘は、今も世界中の想像力豊かな人々を魅了し続けています。地球の気候の動向を読み解く鍵を握るこの広大な白い大陸には、多くの驚きが待ち受けているのです。

 

南極の隠された湖:氷の下に広がる水の世界

私たちの街の地下に広大な世界があるように、南極の分厚い氷の下にも水の世界があります。これまでに約400の氷底湖が発見されており、中でも有名なのがボストーク湖です。深さ3,400メートル、面積はオンタリオ湖の3倍に匹敵し、4キロメートルもの氷に覆われています。一方、ウィランズ湖には信じられないほど多くの微生物が確認されています。しかし、まだ発見されていない湖はもっと多く存在すると考えられています。これらの隠された湖は一部が川でつながっており、氷床の動きに影響を与え、さらには世界の海流に影響を与える可能性を秘めているのです。湖の水位が上がったり下がったりする現象も確認されており、まさに驚きに満ちた場所と言えるでしょう。

南極の火山の氷の炎

南極には湖だけでなく、多くの火山も隠されています。実は、世界最大の火山地域かもしれません。現在、休火山、死火山、活火山合わせて168の火山が知られていますが、さらに多くの火山が存在すると考えられており、その規模は東アフリカの大地溝帯に匹敵すると言われています。南極半島北部のサウス シェトランド諸島にあるデセプション島の活火山は、活発な活動で知られています。また、ロス島には、標高3,794メートルに達する壮大なエレバス山があります。この山は南極大陸で最も活発な火山で、火口の底には溶岩がたぎる湖があります。

南極横断山脈:極地を貫く目もくらむような背骨

南極大陸は東部と西部に分かれており、その間には南極横断山脈がそびえ立っています。氷河が点在するこの山脈は、ビクトリアランドからウェッデル海まで3,200キロメートルにわたり、世界最長かつ最古の山脈の一つです。最高峰は標高4,528メートルのカークパトリック山で、標高4,000メートルを超える峰も20近くあります。この山脈は、化石の宝庫としても知られ、古生物学者にとっての楽園です。特に三畳紀のフレモウ層からは、先史時代の爬虫類、両生類、樹木の化石が発見されています。

マクマードドライバレー:最も神秘的な砂漠

南極横断山脈にあるマクマードドライバレーは、地球上で最も過酷な環境の一つです。15,000平方キロメートルもの凍結していない土地が広がり、チリのアタカマ砂漠よりも乾燥しているかもしれません。この岩が多く、風の吹き荒れる景観は数百万年前から存在しています。生き残っているのは、夏の雪解け水で育つわずかな植物と、それに付随する希少な微生物だけです。テイラー氷河の先端にあるマクマードドライバレーでは、鉄分を豊富に含む塩水が氷河の割れ目から噴き出し、驚くほど赤い色を作り出す「血の滝」という自然現象を見ることができます。

世界最速の滑降風

南極大陸の滑降風は世界でも有数の強さを誇り、大陸の高原や山脈を吹き抜けることでさらに速度を増します。マクマードドライバレーが非常に乾燥しているのは、この風のおかげです。冷たい空気が氷に覆われた山頂から谷に駆け下りるにつれて、その温度と乾燥度が増し、進路上にある水(液体・固体問わず)をすべて蒸発させてしまうのです。これまでの最速風速記録は、アデリーランドのデュモン デュルヴィル基地付近(標高3,000メートル)で記録され、突風は時速約320キロメートルに達しました。

天からの岩

南極で発見された隕石の数は2022年だけで45,000個にも上ります。2023年1月には、研究チームが7.6キログラムの珍しい標本を発見しました(ほとんどの隕石は、大気圏を通過するとわずか数グラムしか残りません)。南極は宇宙の岩石を探すのに世界で最も適した場所となっています。その大きな利点の一つは、広大で真っ白な空間が広がっているため、黒い岩石を見つけやすいことです。また、乾燥した気候が岩石の保存状態を完璧に保ちます。さらに、氷の動きによって隕石が一つの地域に集まり、地表に押し上げられるため、見つけやすくなっています。これらの豊富な隕石は、太陽系と宇宙における私たちの位置をより深く理解するための貴重な資源を提供してくれます。

紹介をした場所だけでなく、ポナンの地中海を巡るコースの一覧はこちらからご覧いただけます

ポナンでゆく南極コース一覧

[英語版サイト]南極コース一覧

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