ポナンディスカバリー:ビジャゴ諸島への調査航海の記録

ポナンディスカバリー:ビジャゴ諸島への調査航海の記録

「完璧な人々」との没入体験

2019年9月14日、ポナンは「ポナン ディスカバリー」調査ミッションの一環として、動力付きトリマラン船「ティタイナ エクスプローラー号」でビジャゴ諸島へと出航しました。この航海の目的は、将来のクルーズルートを準備し、現地の人々と手を取り合って持続可能な観光の形を開発することにあります。ポナンのサステナブル ディベロップメント責任者であり、極地および熱帯遠征の専門家であるニコラ デュブレイユが、ビジャゴ諸島でのユニークな体験を語ります。

 

類まれな寄港地の開拓

乗客にこれまでにないユニークな寄港地を提供すると同時に、環境や社会への影響を評価・制限するために、ポナンは「ポナン ディスカバリー」という調査プログラムを立ち上げました。フランスの著名なセーラー、オリビエ ド ケルソゾン氏が所有する「オセアン・コンサルタント社」の協力を得て開発されたこの遠征の目的は、クルーズを構成する各要素を事前に詳細に分析し、航程を設計する段階でその影響を考慮に入れることです。
2019年9月にフランスのブレストを出港したこのミッションは、世界で最も手つかずの自然が残されているアーカイブの一つ、ギニアビサウ沖のビジャゴ諸島から調査を開始しました。

ボラマ:時空を超えた寄港地

調査の毎日は慌ただしく、活気に満ちています。夜、デッキで星空を見上げていると、今日起きたことが現実だったのか夢だったのか分からなくなるほどです。
その一日は、土砂降りの雨の中、不思議な詩情をたたえた街の探索から始まりました。ボラマは、かつてポルトガルの首都であり、一度は見捨てられながらも再び息を吹き返した場所です。半壊した植民地時代の建物の中に、至る所で人々の生活が息づいている様子は、まさに「ゴーストタウンでありながら、生き生きとしている」という、言葉では言い表せない不思議な感覚を与えてくれます。

オランゴ島への入り口

日を追うごとに、ビジャゴの人々がなぜギニアビサウで最後まで植民地化されなかったのかが理解できるようになります。この地域は、まさに「難攻不落の要塞」なのです。
私たちは細心の注意と謙虚さを持って進まなければなりません。海洋専門家チームは、海図にない砂州や岩を毎日発見しています。彼らの貴重な経験と最新の探索機器を組み合わせることで、海底状況を正確に調査し、潮流や水深だけでなく、ボートからの上陸しやすさも考慮した、最も安全な投錨地を特定しています。

オランゴ島、あるいは「女王の島」

今日は海も穏やかで、絶好の調査日和です。私たちは塩水カバ(海水に浸かるカバ)を見るために、オランゴ島での最適な投錨地を探しました。
現地ガイドの案内のもと、マングローブの湿地帯を通り、細い水路を抜けると、そこにはサルや数え切れないほどの鳥たちが生息していました。伝統的な村「アノル」に到着し、巨大なバオバブやカポックの木がそびえ立つアフリカのサバンナを横切ると、そこには息をのむような生物多様性が広がっていました。
大きな池の近くでは、20頭ほどのカバの群れが休息している壮観な光景に出会いました。野生動物をその自然な環境の中で観察できるのは、素晴らしい特権です。ガイドと共に、動物を驚かせないための最適な観察ポイントを定め、私たちの存在が環境に与える影響を最小限に留めるよう配慮しました。

「完璧な人々」

ビジャゴの人々は、その強さと意志の固さで知られています。私たちは人里離れた内陸の村々を探索しました。原生林を数時間歩いてようやくたどり着く村には、伝統的な泥壁とわらぶきの小屋が並んでいます。
村の入り口には精霊「イラン(Iran)」を祀る小さな小屋があり、村を守るための儀式的な装飾が施されています。ここでは人間、牛、鶏、豚などが幸せに共生し、米やパーム油、カシューナッツを糧にする自給自足の生活が営まれています。非常にシンプルで質素な暮らしですが、周囲の野生の自然と完全な調和の中にあり、人々はとても明るく陽気です。
一方で、教育の現場は厳しい状況にありました。老朽化した学校では、教師が2年間も無給で働いていました。教育の重要性を考えると、この学校を再建し、教師が家族と暮らせる住居を提供することは素晴らしいアイデアだと感じました。今後の課題として取り組んでいきたいと考えています。

次の目的地、活気ある首都ビサウへ

美しいケレ島を背景に、クルーと冒険の記録を共有した楽しい夜が明け、私はポナン ディスカバリーのチームと別れ、ギニアビサウの首都ビサウへと向かいました。クルーたちは次の目的地カーボベルデへと向かいます。
首都では環境庁(CAIA)や生物多様性保護区研究所(IBAP)、観光省、港湾当局、フランス大使館などを訪問しました。私たちの環境保護への取り組みや安全管理、廃棄物管理について詳しく説明し、現地の当局と協力関係を築くためです。
一日の終わり、深夜1時を回っても外はまだ熱気を帯び、空は澄み渡っていました。ジュースを売ってくれた男性に「あなたの国は素晴らしい。ここを探索できて本当に報われた気持ちだ」と伝えると、彼は私が彼の故郷であるカラッシュ島まで行ったことに驚き、ブレスレットをプレゼントしてくれました。そして、ビジャゴ特有の挨拶を交わしました。握手をした手を心臓に当てて「お互いの良い関係を大切にする」ことを誓い、再び握手をしてから、何かを肩越しに投げ捨てる仕草をして「悪いことはすべて忘れる」という儀式です。

 

私の旅はここで終わりますが、皆さんの旅はここから始まります。自然の中で人間があるべき姿を見つけられるこの素晴らしい地域を、いつか皆さんも体験できることを願っています。

 

紹介をした場所だけでなく、ポナンのアフリカ・インド洋を巡るコースの一覧はこちらからご覧いただけます。

ポナンでゆくアフリカ・インド洋コース一覧

[英語版サイト]アフリカコース一覧

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